アービトラージは理論上絶対に勝てる戦略

アービトラージとは、異なるブックメーカー間で設定されるオッズの差を利用し、リスクを最小限に抑えつつ利益を確定させるベット手法のことです。別名「マッチベット」とも呼ばれ、金融取引の裁定取引と似た仕組みで成り立っています。

この方法は、特定の試合やイベントのすべての結果にベットを行うことで、どのような結果になっても利益が得られるように設計されています。

あるサッカーの試合でAというブックメーカーがチームXの勝利に高いオッズを提示し、BというブックメーカーがチームYの勝利に高いオッズを提示した場合、両方に適切な割合でベットすることで、結果にかかわらず利益を得ることが可能です。

このような「オッズの不均衡」は、ブックメーカーごとの市場予測や情報の違いから生じるもので、アービトラージを利用するチャンスとなります。

アービトラージの最大の魅力は、「どちらの結果になっても勝てる」という点です。

これを実現するには、異なるオッズを提示しているブックメーカーを見つけ、それぞれに適切な割合でベットを行う必要があります。ベット額の計算は、利益を最大化するための重要なポイントです。

例えば、2つの異なるブックメーカーで次のようなオッズが提示されているとします。

チームXの勝利: オッズ2.10
チームYの勝利: オッズ2.20

この場合、総ベット額が100ドルであると仮定すると、チームXに47.62ドル、チームYに52.38ドルをベットすれば、どちらの結果でも110ドルのリターンを得ることができます。

このように、アービトラージは数学的な計算に基づいて利益を確定させることができます。

アービトラージを利用する際に特に注意したいのは、各ブックメーカーの利用規約です。

一部のブックメーカーでは、アービトラージを意図的に行う行為を禁止しており、発覚した場合にはアカウントの凍結や資金の没収といったペナルティを科すことがあります。そのため、アービトラージを行う前に利用規約をしっかり確認することが重要です。

また、アービトラージを疑われる要因として、「ベットの頻度」や「特定のオッズへの集中」が挙げられます。複数のブックメーカーを利用する際には、不自然なベットパターンが目立たないよう工夫することも大切です。

例えば、アービトラージ目的のベットとともに、通常のベットも混ぜて行うことで、監視を回避することが可能です。

さらに、異なる通貨や国を拠点とするブックメーカーを利用する場合には、為替手数料や支払い方法の違いにも注意が必要です。

これらの追加コストが発生すると、アービトラージで得られる利益が削られる可能性があります。

そのため、ベットを実行する前に総費用を確認し、確実に利益が残ることを計算する必要があります。